
思春期の悩みとして代表的なニキビ。
大人になってからニキビで悩む人はたくさんいます。
ニキビ治療は皮膚科が専門ですが、軽症の場合には「市販ニキビ用塗り薬」で済ませる方もいます。
しかし、ニキビにも黄色いものや赤みになっているもの、背中ニキビなどさまざまな症状があります。
どんな薬が合うかいいかわからないという方も多いのではないでしょうか?
そこでここでは、市販のニキビ用塗り薬と、病院で処方された薬の違いと効果を検証してみました。
もし、市販薬を使って、ニキビを治そうとしているなら参考にしていただければ幸いです。
できてしまったニキビには薬が有効ですが、これからニキビができないようにするにはスキンケアも大切です。
市販ニキビ用塗り薬の選び方
それではまず、市販ニキビ用塗り薬の選び方をおさえておきましょう。
ドラッグストア等で販売されているニキビ用塗り薬は商品によって違いがあります。
症状別に合ったものを選んでくださいね。
アクネ菌を撃退する殺菌効果があるものを選ぶ
できてしまったニキビを治すには、ニキビの原因菌であるアクネ菌を殺菌する必要があります。
ニキビの殺菌剤としては、イソプロピルメチルフェノールやイオウ・トリクロサン・レゾルシンなどがあります。
これらが配合されている薬を選ぶのがおすすめ。
ニキビができる原因は、過剰に分泌された皮脂が毛穴に詰まり、アクネ菌が増殖してしまうこと。
そのため、原因菌であるアクネ菌に働きかける塗り薬を選ぶことが大切です。
赤ニキビには、炎症をおさえる成分が効果的
皮脂が過剰に分泌され、皮脂によって詰まった毛穴にアクネ菌が増殖し、炎症を起こしてしまった状態を赤ニキビと言います。
こうなってしまったら、まずは炎症をおさえることが先決。
そのため、イブプロフェンピコノールやアラントイン、グリチルリチン酸二カリウムなど、炎症をおさえる成分が配合されているニキビ薬を選ぶと良いでしょう。
思春期のニキビには、余分な皮脂を取り除く成分の薬を
思春期にできるニキビは、皮脂分泌が活発すぎるためできます。
改善するには、余分な皮脂を皮膚から取り除いくことです。
固くなった角質を軟化し、皮脂をしっかり吸着してくれる成分が含まれているニキビ薬を選びましょう。
イオウが配合されているものが良いでしょう。
しかし、皮脂の過剰分泌が原因ではない大人ニキビの場合は、逆に乾燥がひどくなるため向いていません。
大人ニキビには、保湿成分が配合された薬がおすすめ
成人してからできる大人ニキビの主な原因は乾燥です。
改善には保湿が大切。
ニキビ薬を選ぶ際も、保湿剤が配合されているものが一番。
保湿剤としては、グリセリンなどが代表ですね。
保湿成分が含まれているだけじゃなく、肌を乾燥させてしまうアルコール類が含まれないものを選ぶのも大切。
ステロイド剤入りのニキビ薬
市販のニキビ塗り薬の中にも、ステロイド剤入りのものがあります。
ステロイドには抗炎症作用があえい、赤ニキビを鎮静化させる効果が期待できます。
市販薬の場合、ステロイドの強さは弱めになっていますが、顔につける場合はおすすめしません。
ステロイドには皮膚の免疫力を低下させる働きがあるため、長期使用は避けましょう。
顔に付ける薬なので、使い心地も注意!
ニキビ用の塗り薬は顔の上に塗るものです。
そのため、使い心地も大切です。
特に昼間使う場合は、伸び具合やべたつき具合など、付けたあとの感触は最も気になります。
なるべくサラリと使えるものがいいでしょう。
また、メイクの下につけられるかどうかも確認が必要です。
香りも重要。
特にイオウは独特の香りがあるので、とにかく臭いです。
香りに敏感な方はご注意ください。
市販ニキビ用塗り薬売上ランキング
全国のスーパー、ドラックストアの消費者購買情報【ID-POS】を統計化した日本最大級の標準データベースからの売上ランキングを参照しています。
売上ランキング | 商品名 | 平均価格 | 市場シェア |
1位 | 小林製薬 セナキュア 100ml | 1105円 | 29.53% |
2位 | ペアアクネ クリームW 14g | 813円 | 25.66% |
3位 | ペアアクネ クリームW 24g | 1244円 | 11.97% |
4位 | クレアラシル S3 レギュラータイプ 18g | 903円 | 8.2% |
5位 | メンソレータム アクネス25 メディカルクリーム 16g | 1169円 | 8.18% |
6位 | クレアラシル H3 肌色タイプ 18g | 925円 | 5.34% |
7位 | アクネス ニキビ治療薬 18g | 932円 | 3.44% |
8位 | メンソレータム アクネス25 メディカルミストB 100ml | 1167円 | 2.99% |
9位 | びふナイト 18g | 916円 | 1.76% |
10位 | 小林製薬 びふナイト 18g | 696円 | 0.7% |
売上ランキング2位と3位は同じ商品で容量違いですから、実質ペアアクネ クリームがシェア30%超えで一番ですね。
次が小林製薬 セナキュアです。
それだけ背中ニキビに悩んでいる人は多いということですね。
市販ニキビ用塗り薬のおすすめ人気ランキング10選
それでは、市販ニキビ用塗り薬の売れ筋ランキングの詳細情報をご紹介します。
ドラックストアで売れているニキビ治療薬から、特におすすめできる商品をピックアップします。
なお市販ニキビ薬はそれほど効き目が強くありません。
必ずしもニキビに効果・効能があることを保証したものではありません。
ご購入にあたっては、各商品に記載されている効果・効能をご確認ください。
ライオン【第2類医薬品】ペアアクネクリームW 24g
メイクもできて便利です。
ペアアクネクリームは、患部を開かずに有効成分が浸透させ、吹き出物やニキビをもとから治療してくれるのが特徴です。
イブプロフェンピコノールがコメドの生成を抑制しつつ炎症をしずめ、イソプロピルメチルフェノールがアクネ菌を殺菌し、症状の進行を抑えてくれます。
透明タイプのクリームは肌馴染みがよくすっと伸び、べたつきません。
目立ちにくく塗った上からでもメイクができるので、お出かけ時前にも便利。
有効成分 | イブプロフェンピコノール・イソプロピルメチルフェノール |
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テクスチャー | クリーム |
メイク | 可 |
香り | 植物系のほのかな香り |
レキットベンキーザー・ジャパン【第2類医薬品】クレアラシル ニキビ治療クリーム
同時に赤みもカバーしてくれます。
ニキビ治療薬の中でも圧倒的な知名度のクレアラシル。
思春期ニキビだけでなく大人ニキビにまで効果を発揮します。
スーッと伸びがよく、肌色なので馴染みやすい。
炎症を起こしたニキビの赤みが気になる方におすすめ。
ただし、少し臭います。
有効成分 | イオウ・レゾルシン・グリチルリチン酸ニカリウム・トコフェロール酢酸エステル |
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テクスチャー | クリーム |
メイク | – |
香り | 無香料 |
ロート製薬メンソレータムアクネス25メディカルクリームc
ストレスやホルモンバランスの乱れなどが原因となる、複雑な大人ニキビに着目して開発されたアクネス25メディカルクリームc。
成分によっては効果を発揮しにくくなるというアクネ菌のバイオフィルムを破壊して殺菌し、症状の進行を抑制します。
潤い成分を配合していながら、すぐに浸透するのでべたつきません。メイクの後でも使用できるのが嬉しいポイントです。
有効成分 | イブプロフェンピコノール ・イソプロピルメチルフェノール |
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テクスチャー | クリーム |
メイク | 可 |
香り | 無香料 |
ロート製薬【第2類医薬品】メンソレータムアクネス ニキビ治療薬
ニキビの芯や汚れを吸収して殺菌し、化膿を抑制してはれ・赤みをしずめます。
赤いニキビや痛いニキビに悩む方へおすすめです。
効果的に治療したい方は、1日の中で新陳代謝が最も活発になる睡眠前のケアがベスト!
また、ビタミンE誘導体(トコフェロール酢酸エステル)が配合されているので、血行を促し患部の治りをサポートしてくれます。
有効成分 | イオウ・レゾルシン・グリチルレチン酸・トコフェロール酢酸エステル |
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テクスチャー | クリーム |
メイク | – |
香り | – |
小林製薬【第3類医薬品】ビフナイトn ニキビ治療薬
ニキビを覆いかぶすように塗布することで皮脂を吸収し、腫れ・赤みを治療してくれます。
ニキビの原因であるアクネ菌も殺菌。
すぐに乾いてくれるのでべたべた感が残りづらく、寝ている間に安心して使えます。
有効成分 | イオウ・グリチルレチン酸 ・イソプロピルメチルフェノール |
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テクスチャー | – |
メイク | – |
香り | – |
資生堂薬品【第2類医薬品】 ピンプリットN
売れ筋ランキング12位のニキビ治療薬です。
肌色タイプでニキビ隠しとしても使える!
肌色タイプの治療薬で、目立ってしまうニキビを隠しながら、開口・消炎・殺菌の3ステップで治療してくれるのが特徴。
またオイルフリーでべたつかないのに、保湿剤として濃グリセリンが配合されているので、乾燥しづらい処方です。
有効成分 | イオウ・レゾルシン・酸化亜鉛・グリチルレチン酸 |
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テクスチャー | – |
メイク | – |
香り | 無香料 |
ニキビ用の塗り薬を使う上での注意点
ニキビ用塗り薬は、顔全体に塗らないで、ニキビだけにピンポイントで使います。
2週間経過しても効果がないようなら、使用を中止し皮膚科を受診してください。
背中のニキビの場合、ニキビに似たマラセチア毛包炎という皮膚炎もあります。
マラセチア毛包炎はカビが原因で起こる皮膚炎のためで、ニキビ薬は効果がありません。
もし、背中ニキビで薬で治らない場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。
「市販薬を使うよりも、病院で処方される薬のほうが効果は高い」というのは大原則。
できれば、病院で薬を処方してもらうのが一番です。
病院で処方される薬は、アダパレンゲル、クリンダマイシンベルなどがあります。
アダパレンゲルとは、正式名称(ディフェリンゲル)とされ、2008年10月に認可された日本 初の外用レチノイドの保険適用のニキビ治療薬です。
保険適用なので費用も安く(3割負担で530円:1ヶ月分)、「日本のニキビ治療を変える」とまで言われている優秀なニキビ治療薬です。
参考:http://www.differin-gel.info/
クリンダマイシンベルは、尋常性ざ瘡(ニキビ)の原因菌となるアクネ菌などに対して抗菌作用をあらわすことで主にニキビを治療する薬
参考:https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/article/57e071f97b8ab60f018b45c8.html
いずれも、市販薬よりも効き目はすごく悩んでいたニキビをすぐに改善に導いてくれます。
個人差はあると思いますが、効果は全然違います。
参考:http://cocoro-hihuka.com/acnetherapy.html
できてしまったニキビには薬で治すしかありませんが、
それ以上にニキビができにくい環境を作ってあげることが大切です。
ニキビを防ぐには普段からのケアが重要!
できてしまったニキビを治すには、塗り薬を使うのももちろん大切です。
しかし、これからできないようにするために、化粧水や洗顔料、石鹸などで普段からまめにケアすることも重要です。
以下の記事では、日常に取り入れられるニキビケア用品をご紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ニキビ肌用洗顔料のおすすめ人気ランキング
市販ニキビ用塗り薬と病院処方のニキビ薬の効果の違いまとめ
いかがでしょうか。
今回は、市販のニキビ用塗り薬の売れ筋ランキングをご紹介しました。
市販のニキビ用塗り薬にも、それぞれ特徴があります。
自分の症状に合う塗り薬を見つけるのがいいでしょう。
しかし、できてしまったニキビには病院で処方された薬を使うのが近道です。
なかなか効果が出ないようなら、皮膚科を受診されることをおすすめします。
様子を見ながら使っていきましょう。