
WOWOWオンデマンドでトップリーグ(ドラマ)見ました。
「トップリーグ」は、同名小説を玉山鉄二主演で映像化した社会派ドラマです。
総理大臣や官房長官など、政治の中枢に入り込むことを許された記者「トップリーグ」の松岡が、官邸最大のタブーに切り込むというストーリー。
WOWOWオンデマンドで見ました。
「トップリーグ」のドラマになったモデル
原作は、社会のタブーに切り込む小説で注目される相場英雄の「トップリーグ」「トップリーグ2アフターアワーズ」。
「トップリーグ」の中心となるクラスター事件は、ロッキード事件がモデルになっていると言われています。
芦原政権は、安倍政権がモデルで、松岡が所属する大和新聞は、朝日新聞、酒井が所属する週刊誌は、文春がモデルと考えられます。
実際にドラマを見てみると、当時子供でよく理解できなかったロッキード事件のことが改めてよくわかるようになりました。
ロッキード事件とは
7月27日、田中角栄前首相が逮捕され、戦後最大の疑獄といわれるロッキード事件の捜査は、一気に核心へと上り詰めた。起訴事実は、首相就任からわずか一カ月余の1972(昭和47)年8月、丸紅の檜山廣元会長から全日空のトライスター購入に尽力するよう頼まれ、報酬として5億円を受け取ったというもの。前首相の逮捕という事態に政府自民党は強い衝撃を受け、野党側はロッキード事件の徹底究明を政府に迫った。引用元: NHK
大手在京新聞社・大和新聞の経済部に勤める松岡直樹(玉山鉄二)は、1年という約束で政治部への異動を告げられます。
「港区の埋立地で金庫が発見されましたが、近藤官房長官はどう感じられましたか?」
初めての官房長官定例会見でルールを無視し質問を投げた松岡は近藤官房長官の目にとまります。
そして、この事がキッカケとなり、トップリーグへと登りつめていく。
一方、かつて松岡の同期だった酒井祐治は週刊誌の記者として埋立地で発見された金庫の真相を追っていました。
そんな中ある強盗事件が発生。
被害者は酒井が金庫の件で取材したばかりの相手でした。
記者として別々の道を歩いていた松岡と酒井。
2人が10年ぶりに再会したことで永田町を揺るがす官邸最大のタブーが暴かれていきます。
トップリーグ ドラマを見た感想
WOWOWのドラマでは、地上波や製作委員会方式の映画ではできない「際どい、危険な原作」を直球で制作しています。
配役もピッタリで、ドラマWは質が良い。
ドラマと並行する様に長期政権となった前安倍晋三政権とその官房長官の動きが前半。
後半は現職総理大臣が逮捕された大疑獄事件「ロッキード事件」1976年の闇資金を彷彿とさせます。
当時様々なルートで流れた資金の解明が連日の様に裁判で追求されていた事は新聞テレビの報道を思い出しました。
政界のフィクサーと呼ばれた小佐野賢治のルートは最後まで解明されなかった。
小佐野は当初東京女子医大病院に入院という名目で姿を見せる事はありませんでした。
トップリーグドラマはこの解明出来なかった闇資金ルートに絡めて、現代の政界に繋がる大胆な推理が展開されます。
原作者の時事通信社記者時代の経験を生かした推理に現実感をもたらすと同時に、社会部記者や経済部記者と政治部記者の違いについても実に興味深かった。
トップリーグ ドラマのあらすじ
簡単にトップリーグ ドラマのあらすじをご紹介します。
ですが、実際に見た方が断然面白いですよ。
大手在京新聞社・大和新聞の経済部に勤める松岡直樹(玉山鉄二)は、1年という約束で政治部への異動を告げられます。
異動初日、松岡は政治部長の阿久津康夫(陣内孝則)に「余計なことはするなよ。」と忠告を受けます。
しかし、初めての官房長官定例会見でルールを無視し近藤官房長官(小林薫)に質問をしてしまった松岡。
それがきっかけで、松岡は近藤官房長官の目にとまる。
そして、トップリーグへ。
一方、かつて松岡の同僚だった酒井祐治(池内博之)は、週刊誌の記者として埋立地で発見された旧紙幣1億5千万円の真相を追っていました。
第1話
「都内の埋立地で大金が入った金庫を発見」というニュース。
大和新聞経済部から政治部に異動した記者の松岡直樹(玉山鉄二)。
初めて参加した近藤官房長官(小林薫)の定例会見でこの金庫に関し見解を求めました。
すると、その後、近藤の懇談会に誘われます。
また、松岡の元同僚で週刊誌記者の酒井祐治(池内博之)は金庫の謎を追う中で昭和史に残る一大疑獄事件とのつながりを見つけ出します。
第2話
「金庫の謎」の口封じのために取材相手が殺されたのではと疑念を深める酒井。
後輩の大畑(佐久間由衣)と捜査一課刑事・柴田(光石研)とともに調査を進めます。
一方で松岡は近藤官房長官から子育て支援の政策記者に指名されます。
子どもを持つ身として人ごとではない重役に気合いが入ります。
しかし、その裏で政治部長・阿久津(陣内孝則)と近藤はつながっていることがわかります。
第3話
松岡が政策記者を務める子育て支援について情報が錯綜す、松岡は近藤官房長官の口添えで独自取材の記事を出しました。
「近藤に気を付けろ。阿久津を信用するな」
酒井は、政界に取り込まれていく松岡にそう忠告しました。
酒井の退職理由を聞き困惑する松岡。
そしてある日、政界に裏金を流す「筒美ルート」の全容解明と近藤官房長官と疑獄事件の関与を追っていた酒井が何者かに刺されてしまいます。
第4話
「酒井さんの意志を継いでください」通り魔に刺された酒井の代わりに記事を出してほしいと大畑に頼まれる松岡。
そんな中、娘が何者かに突き飛ばされたと藍子(中村映里子)から連絡が入ります。
記者として正義を貫き記事を出すか、父親として家族を守るために記事を握りつぶすか。
究極の選択を迫られる松岡。
第5話
5年後、疑獄事件の真実を葬り去った松岡はトップリーグとしてスクープを連発。
一方、灰原は民政党の不正献金疑惑をつかみ記事を出そうとするのだが圧力によりこの件の取材を禁じられてしまいます。
近藤は、「力が欲しい」と嘆く灰原に政治家にならないかと提案します。
そして、疑獄事件を追い続ける柴田が松岡を訪れます。
松岡は事故死したと聞いていた父親とある人物との衝撃的なつながりを聞かされることになります。
第6話(最終回)
「真実を突き止めてすべてを終わらせる」松岡は父親の死の真相を知り疑獄事件の全容解明を決意。
一方、民政党の公認候補として出馬を決めた灰原
しかし、酒井が刺され松岡の娘が大けがをした過去に近藤が関与しているのではと疑念を抱いていた。
そして松岡の熱意に感化された酒井も松岡とともに再び記事を出すことを覚悟する。
トップリーグ ドラマ原作本
トップリーグドラマの原作本は、相場英雄の「トップリーグ」「トップリーグ2アフターアワーズ」。
この本は、政治部記者の実態に迫りながら、一級のエンターテインメント小説です。
「トップリーグ」とは、総理大臣や官房長官、与党幹部に食い込んだごく一部の記者を指すとなっているますが、実は著者・相場英雄さんの造語だそうです。
著者の相場さんは、時事通信の元記者。
新聞記者の生態には詳しくバツグンな表現力とノンフィクションに近い再現力がある作品です。
トップリーグ ドラマまとめ
トップリーグ ドラマは一言で言うと面白かった。
地上波では見ることのできない内容です。
政治とメディアとの癒着は恐らく真実。
そしたら当然こんな政治的な内容はテレビドラマでは扱いませんよね。
WOWOWオリジナルドラマならではの作品と言えます。
9月から再放送も始まるみたいですね。
とってもおすすめなドラマです。