メタルポリッシュクリームってご存知でしょうか。
メタルポリッシュクリームは、自動車のホイールやバンパーに、バイクのフレームやマフラーなど、ありとあらゆる輝ける部分を磨くことができるサビ落としです。
きれいに磨き上げるだけでなく、その後に錆などをつきにくくしてくれる商品です。
基本的には車用で使われることが多いようですが、必ずしも自動車に用途を絞っているわけではありません。
家庭にある身近なもので、アルミやステンレスなら何でもきれいにすることができます。
水道の蛇口なども見違えるようにキレイになります。
メタルポリッシュクリームを使えば、家の中も見違えるようになります。
クリームを塗って、それから後は乾いた布で仕上げをします。
そして、自分の顔が写りこむぐらいにきれいに拭き上げます。
メタルポリッシュクリームの使い方
メタルポリッシュクリームの使い方は簡単です。
- 柔らかい布に、メタルポリッシュクリームを適量付けます。
- キレイに磨きたい部分にメタルポリッシュクリームをつけていきます。
- 汚れた金属部を布が黒くなるまでこすります。
- ピカピカになるように磨き上げます。
- 仕上げにキレイな布で拭き上げます。
これだけで、簡単にステンレスやアルミのサビが落ちます。
このクリームの中には研磨剤が入っています。
それによって汚れを研磨して落としてくれます。
研磨剤といっても、金属を傷める大きなタイプではありません。
最初に、表面の汚れなどは軽く落としておきましょう。
砂などがついているとそれらで傷がついてしまうことがあります。
軽く水洗いするのがいいでしょう。
後はメタルポリッシュクリームをつけて磨きます。
磨けたら乾いた布で引き取ります。
美しさがよみがえります。
キュッキュッと鳴るようになったら、平滑度がかなり上がっている証拠です。
付け過ぎは、よくありません!
磨いている際に、ヌルヌル滑る感じがするようでしたら、それか「付けすぎ」です。
付けすぎると、研磨粒子が布に馴染んでくるまで磨けません。
研磨粒子が布の上で動いている状態では、ワーク(研磨対象)に全く食い込まず、研磨になりません。
加減が判らない場合は、「最初はごく少量」から試してみて下さい
メタルポリッシュクリームとは
メタルポリッシュクリームは、Blue Magic(ブルマジック)と言われることも多いようです。
「メタルポリッシュクリーム」は、金属パーツの研磨・艶出しに使用するクリームの事です
金属全般の研磨、艶出しに使います。
ラベルには、「クローム(クロムメッキのこと)、アルミニウム、マグネシウムホイールに」と書かれています。
ステンレスや炭素鋼(ハガネ)など、広く金属表面の研磨にも使うことができます。
金属以外の使用の可否については、塗装面はOKか?、及び、使用NGパーツの項目をご覧ください。
最近では「シンクを磨くとピカピカになる」と話題になりましたね。
元々は自動車の金属パーツやトラックのメッキホイールを磨くための「カーケミカル用品」です。
よく比較される商品としては、国内製品の「ピカール」や、ワコーズの「メタルコンパウンド」などがありますね。
メタルポリッシュクリームの研磨粒子、成分
メタルポリッシュクリームに使用されている研磨粒子は、アルミナ(酸化アルミニウム)です
研磨粒子の平均サイズ(粒径)は5ミクロンです
番手に換算すると、おおよそ#3000番あたりになります。
しかし、これはあくまでも計算上の話しです。
3000番のサンドペーパーと同じ目に仕上がるとわけではありません。
使うベースが硬いと、ワークへの食い込みも大きくなります。
同じ番手(粒度)を使用した場合でも、剛性の高いものを当てて、圧が逃げないようにして磨いた場合と、柔らかいバフで圧力を逃しながら磨いた場合では、仕上がりが異なります。
メタルポリッシュクリーム成分一覧
成分 | 別名 | 用途 | 備考 |
---|---|---|---|
酸化アルミニウム | アルミナ・アランダム | 研磨剤 | 平均粒子サイズ5μ 含有量25~35重量% |
水素化精製軽質留出油 | ケロシン・灯油 | 溶剤・ベース剤 | 吸引注意 |
オレイン酸 | 脂肪酸・油 | 潤滑剤 | オリーブ油に多く含まれます |
水酸化アンモニウム | アンモニア | 還元剤 | 酸化防止、吸引注意です。 |
ジメチルポリシロキサン | シリコン | 表面保護・艶出し | 無害、ジメチコンとも言われシャンプーにも入る成分です。 |
硫酸バリウム | バリウム | 顔料(白色) | 胃のレントゲン検査で造影剤としても飲みます。 |
ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル | - | 界面活性剤 | 水と油の仲介剤 |
C.I.ピグメントブルー29 | ウルトラマリン | 顔料(青色) | 着色用 |
ヘキサヒドロ(中略)-1,3,5-トリアジン | - | 粘度調整剤と思われます | 少ししか入っていません |
【参考】「ピカール金属みがき」の平均粒径は3ミクロンです
ピカールにもさまざまな種類があり、それぞれに研磨粒子の素材と粒度が異なります
粉末の磨き粉をコンパウンドと呼ばないのは、ほぼ研磨粒子のみで構成されており、研磨剤と基材を混合・一体化させていないからです。
タイヤのトレッド面のゴムも「コンパウンド」と呼ばれますね。
タイヤの場合は「ゴムをベースに、カーボンや油分を混合したもの」という意味になります。
つまり、コンパウンド=研磨粒子 ではありません。
「コンパウンドが入っていないので、傷が付きません」と説明は間違いです。
磨いた時に傷が付くかどうかは、研磨剤の粒子サイズと、磨く対象の硬度によって左右されるのです。
メタルポリッシュクリームに研磨剤が含まれていますが、粒径が小さいため(対象物の硬度が低い場合を除いて)傷とはなりません。
※厳密にはミクロの傷は入るのですが、微細過ぎるため、肉眼では平滑に見えます。
メタルポリッシュクリームに最適な布は?
必ず柔らかいウエス(布)を使いましょう
コンパウンドと相性の良いウエス(布)の条件の一例
- 目が詰まっていて、ある程度の厚みがある(研磨粒子をしっかり保持して裏抜けしない)
- 毛足が無い ※毛足が長いと、研磨粒子が毛足の間に入り込み、研磨効率が悪くなります。
- 柔らかくて生地として強く、微細な砂粒などが付着していない
- 生地の色が明るめの色 ※金属粉によって黒くなるため、研磨の状態がわかります。
などです。
「コンパウンド用磨きクロス」であれば、一番ベストです。
わざわざ買うほどでもない人は、使い古しのTシャツなどでも十分です。
マイクロファイバークロス(毛足のあるタイプ)は、毛足の間に研磨粒子が入り込むため研磨作業には向いていません
また、毛足が動くため研磨粒子が固定されにくく、作業効率もよくありません
マイクロファイバークロスを使う場合は、必ず毛足の無いものを使用して下さい。
車やバイクには、シリコン入りのメタルポリッシュクリーム
車やバイクのパーツ磨きに、メタルポリッシュクリームはおすすめです
ブルーマジックにはシリコンが含まれていますので、磨き上げると表面にシリコンの薄い被膜ができます
「シリコンコーティング」が水を弾き、表面の劣化を防止してくれます。
メタルポリッシュクリームは、元々自動車用のカーケミカルとして開発されました。
そのため、研磨後の艶の保持にも配慮されています。
カーケア用のコンパウンド(研磨用ペースト)には、シリコンが入っていないものもあります。
コンパウンド(研磨用ペースト)は、傷取りや研磨に特化した研磨材です
メタルポリッシュクリームの販売サイトで、「メッキにはお使い頂けません」と表示しているところがあります。
しかし、これは少し違います。
メタルポリッシュクリームのラベルの正面には、「For Chrome」と赤色で大書されています。
これは、「クロムメッキに(お使い下さい)」という意味です
ただ、使えるのはあくまでもクロムメッキです。
同じメッキでも金メッキは硬度が低く、メッキの厚みも極めて薄いため、軽く磨いただけでメッキが剥げ落ちます。
つまり「クロムメッキはOKですが、貴金属メッキはNG」です。
メタルポリッシュクリームを家の中で使ってみた
メタルポリッシュクリームを家の掃除で使ってみました。
ランドリーラックがサビていたので、メタルポリッシュクリームで磨いてみました。
ずいぶんきれいになりましたよ。
軽く磨いただけでピカピカになりました。
ついでにタオルハンガーも磨いてみました。
面白いくらいキレイになりました。
車用に購入しましたが、家の掃除でも役に立ちました!
メタルポリッシュクリーム販売店
メタルポリッシュクリームは、amazon等の通販サイトで購入できます。
実店舗で購入する場合は、オートバックスなどの自動車用品店で販売されています。
しかし、扱い店舗が限られるので探すのが大変です。
大型店に行くといいでしょう。
実店舗の場合は、店頭在庫があるかどうかは、個別に確認してください。
一方、ホームセンター等ではあまり取り扱いがありません。
近所のホームセンターは全滅でした。
メタルポリッシュクリームまとめ
いかがでしょうか。
メタルポリッシュクリームはさび落としや、家のステンレス掃除にとても役に立つ商品でした。
たっぷり使える大容量で1527円なのはお買い得と言えます。